不登校生は可能性に溢れている
通信(制)は制度の余白で可能性を広げられる
通信制高校で約20年勤務してきました。
勤め始めた2000年代中頃の通信制高校は、じわりじわりと生徒層に変化が起こっていました。
属に言う「ヤンキー」「落ちこぼれ」「高校中退者」、「やんちゃ」で「派手」な生徒ばかりが通うというイメージの強かった通信制高校に、「不登校」という新たな層が通信制高校を占めるようになってきました。(※当時の通信制高校に通われていた方、ごめんなさい。悪気はないです_(._.)_)
その後はどうなったかというと、今では少子化で全日制高校や定時制高校が大きな割合で定員割れを起こし、学校統廃合が起こっている中、通信制高校だけは生徒数を伸ばし、学校数も増えています。
(左グラフ:2024年2月15日朝日新聞EduAより参照)
最近では、不登校ではなくても、そのカリキュラムや登校ペースの柔軟性と特化したコース設定に魅力を感じた「普通に登校のできる」生徒も通信制高校を選ぶ時代へと移行してきたと感じております。
「『入れる』全日制高校に進学するんじゃもったいない!」
「あなたの能力を伸ばしてくれる可能性のある通信制高校に行きなさい」
ある年、中学校の特別支援学級に通っている生徒が入学の相談にきました。
その親子が言うには、担任の先生が
あなたは「入れる」全日制高校に通うのはもったいない。
手先は器用だし、秘めたるものがあるんだよ。天才肌なんだよ。
普通の高校に進学したら、教科の点数だけで評価されて、
「おちこぼれ」評価で、卒業後は給料安く、誰でもできる仕事での就職かもしれないよ。でもね、
あなたの手先の器用さを活かせる、
特化型コースをもった通信制高校があってね、
そこならあなたの未来が変わると思うの。
あなたの隠れた能力を引き出してもらえると思うの。だからね、
一度見学に行ってみてもらえないかな。
と、通信制高校への進学をおすすめされたようなのです。
結果として、その先生の助言は正解でした。
その生徒は通信制高校に入学し、3年間手先の器用さを活かして自分の能力を伸ばし、
なんと推薦で大学進学を果たしたのでした。
しかも、高校時代は能力を伸ばす過程で数学の必要さも感じ取り、
猛烈に数学を勉強し、好成績を収めていました。
特別支援学級出身ですから、「数学」はほとんど学習が遅れていたにも関わらずです。
その後、研究職に就けたのかは不明ですが、
明らかに未来を大逆転するきっかけとなった3年間でした。
色々な生徒がドンドン大逆転を果たしていく!
通信制高校に入学してくる生徒たちは、本当に様々なバックボーンをもっています。
ひとくくりに「登校不安」「学習不安」では片づけられないのです。
そして、色々な不安やハンデ、自己肯定感の低さの裏には、ダイヤの原石を隠し持っていて、可能性に溢れてまぶしさすら感じるものです。
そんな子供たちが多くいるので、あとは環境を用意してあげるだけ。
生徒たちはドンドン原石を磨いていくようになります。
そして、中学校までは誰もが想像できなかった進路に進むこととなるのです。
まさに大逆転。
中学の3年間を繰り返してしまう高校3年間なのか、
(実際には単位が取得できないので、繰り返しすらできませんが)
中学の3年間とは大きく異なる高校3年間なのか。
とても面白くやりがいのある環境が通信制高校にはありました。
通信制中学校を作ったらいいのに・・・
こんなにも中学までで苦労してきている子どもたちがいる。
しかし環境があれば、子どもたちはこんなにも能力を伸ばせるんだ。ならば、通信制の中学校があれば同じようなことができるのではないか。
なんならある程度自我が出てくる小学校高学年くらいから、選択できたら良いのではないか。小4くらいから高3くらいまでの9年間もこういった学びに時間を使えたら、
一人ひとりの未来は大きく変わっていくだろうな。
私はそう思えるようになりました。
私は調べました。
そしたらあったんです。通信制中学校が。
ただ、あくまでも戦争により初等教育の受けられなかった方向けの例外のようで、
拡大解釈して対象を広げるのは難しいみたいです。
そこで浮かんだのが、「エジソン構想」
通信制の小中等部のような感覚で運営し、たくさんの大逆転を支援したい。
大きく育てて、いつかそんな学校が認可されるように働きかけもしていきたい。
それがスタートです。
構想を描き始める
「もっとたくさんの新たな道を作ってみたい」
構想を描き始めると、もっと運営を振り切った方が可能性の邪魔をしないと考えるようになりました。
でも、多感な時期でもありますので「人との繋がり」は大切にしたい。
悩みに悩んで、さらに悩んで、大まかな方針は立てました。
そして・・・
あとは子どもたちと接して、子どもたちと考えて、柔軟に作ったり壊したりしていこう!
そうして、エジソンはいよいよ産声をあげました。
そして、以下のようなことを追求していきたいと考えています。
- スタッフ
- 1人ひとりの違いを認められるスタッフ教育(採用、研修と資格)
- 好奇心を最大の教材と位置づけて、未来のエジソンを育てる気概で教育にあたる
- 各人の特性を理解したアプローチを心がける
- カリキュラム・指導内容
- 学年で区切らずに、1人ひとりの進度と深度で学習を進める(飛び級・飛び入学)
- 教え切らずに考えさせて、思考と探求心を深掘りさせる
- 集中力を最大限活かした学習法の確立(ポモドーロ学習等)
- ココロとカラダを鍛える
- 上手な表現方法を身に着ける
- 金融教育で自立ができる人へと育てる
- 起業マインド教育で自らの興味を人の役に立てられるビジネスへと育てる
- 目指したいところ
- 飛び級飛び入学を当たり前にしたい。
そのために、高校進学はもちろん、進学を選ばない高卒認定試験での道も選択肢として推奨し、早くに海外・国内大学に入学できる環境を整えたい。 - 自分の興味を研究にまで深掘りさせ、研究職などに就かせることで自立させたい。
- 自分の好きなことを深掘りしていく楽しさから、とにかく日々キラキラした毎日を過ごさせたい。
- 飛び級飛び入学を当たり前にしたい。
いつかは、学校化を目指す!
エジソンスクールは、子どもたちの大逆転をたくさん生み出します。
それが社会にエジソンスクールの意義を考えさせ、取り組みへの理解が深まるからです。
その成果をもって、いつかはこの教育が正式に「学校」として認められ、日本の教育を変革していく先駆者となることを目指します。
そんな夢をスタッフとともに描こうと思っています。
エジソンスクールの志
さいごに
エジソンは学校に通うことを辞め、ホームスクールで自分の好奇心に従って能力を伸ばしました。
エジソンに負けない子どもたちを、日本の子どもたちを、このスクールで育てていきたいです。
皆さまのごご理解とご協力をお願い申し上げます。