「どうしてうちの子は学校に行けないの?」
そんな問いが頭から離れない保護者の方も多いのではないでしょうか。
不登校という現象には、ひとつの理由だけで説明できない複雑さがあります。
実際、多くの保護者の方が「理由がわからない」と感じたり、お子さんから「別に…」としか返ってこないことで、どう接すればいいのか戸惑っているのが現実です。
この記事では、エジソン教育研究所がこれまでに関わってきた多くのケースと、文部科学省の統計も踏まえて、不登校の主な原因とその背景を一緒に見ていきたいと思います。
文部科学省の統計データが示す「主な要因」
令和4年度の調査によると、小中学生の不登校の主な要因は以下の通りです。
- 無気力・不安(約50%)
- 人間関係の不安
- 家庭の状況
- いじめ
しかし、私たちが現場で最もよく耳にするのは—
「理由が分からないんです」
「『別に...』としか言わなくて」
という保護者の声です。

お子さんが理由をうまく言葉にできないことは、「甘え」でも「逃げ」でもありません。
まだ言葉にする力が足りなかったり、複数の要因が絡み合っていて整理できないのかもしれません。
不登校の主な原因は大きく3つに分けられる
① 学校内でのストレス要因
- いじめ、仲間外れ、スクールカースト
- 担任との相性、叱責型の指導スタイル
- 授業の難しさやスピードについていけない不安
- 教室という「集団空間」が合わない
中学2年生の亮太くんは、先生の強い言い方が怖くて、少しずつ登校がつらくなっていきました。
最初は小さなきっかけでも、それが連鎖して大きな壁になることがあります。
特に、SNS上での人間関係のストレスなど、大人が把握しにくい形のいじめや圧力も見逃せません。
② 家庭内の環境や関係性

- 家族間のコミュニケーションのズレ
- 過干渉や無関心、あるいは経済的な不安
- 夫婦間の不和やきょうだいとの比較
- 親族からのプレッシャー
ここで大切なのは、「保護者が悪い」という話では決してないということです。
むしろ、家庭が「安心できる場所」であることが、お子さんの心を立て直す大きな支えになります。
③ 本人の内面や発達的な特性

- HSC(Highly Sensitive Child)などの繊細な気質
- 発達特性(ADHD/ASD/LDなど)による集団適応の難しさ
- 起立性調節障害、不安障害などの身体・心理的な問題
例えば、小学5年生の美咲さんは、朝がどうしても起きられず学校に行けないことが続いていました。
実は起立性調節障害という身体的な症状があり、それがきっかけで自己否定感が強まっていたのです。
ほとんどのケースが「複合要因」である
実際の不登校の背景は、以下のような「連鎖」になっていることが多くあります。
授業の遅れ → 自信喪失 → 人間関係の不安 → 無気力化
原因をひとつに決めつけてしまうと、本質的な支援が遠ざかってしまうことも。
「この子は怠けているのでは?」 「無気力だから仕方ない?」
そう判断する前に、「今、何が起きているのか?」を丁寧に見つめる視点が何よりも大切です。
まとめ:問いかけてみてください
- お子さんが学校で最も居心地が悪そうにしているのは、どんな場面ですか?
- 「きっかけ」や「原因」が分からない、そんな状況をどう感じていますか?
どんな小さな気づきも、お子さんの「今」を理解するヒントになります。
「この子には、どんな環境が合っているだろう?」
「どうすれば安心して過ごせるだろう?」
エジソンは、そんな問いに一緒に向き合い、歩んでいく存在でありたいと考えています。
